関西シクロクロスで自身の今期3戦目参戦となる(言いたかっただけ)マイアミステージに行ってきました。

本来であれば鈴鹿エンデューロの1週間前ということでガッツリ乗ってトレーニングしている時期ではあったのですが、コロナ拡大の影響で鈴鹿は中止。
というわけでマイアミにやってきたわけであります。

この日は昨年と違って風がほとんどない陽気な1日。
半袖で過ごしていても気持ちいいくらいの日差しでした。

この日はロードレースを一緒に戦ったALL OUTの仲間のヤマダさんやHassyも東海から参戦するので楽しみなステージ。
昨年のマイアミではC4カテゴリーでぶっちぎりの優勝をしたけれど今年はどうなるのかな。

■コースと状況

マイアミステージは「砂地獄」とも呼ばれるステージで、後半に待ち構えている砂浜が容赦なく襲い掛かる。
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昨年は波打ち際は高速で全乗車できたけれど、毎年ここの状況は変わるらしい。
今年はどうなのだろう…と事前に配信されている試走動画で予習をする。

(うーん、なんか昨年よりは厳しそうだ)

あとの区間は芝生と舗装路が中心。割とスピードも出る区間なので、ここでアドバンテージを稼ぎたい。

今回の目標はここのステージでの表彰台。C2への昇格。
そのためには今回の参加人数の場合1~3位でのゴールが必須である。

かっこいい走りや次につながる走りよりも、勝負に徹してなんとしてでも順位を勝ち取りたい。
最も危険視するライバルは最強のホビーレーサーのマグロさんこと井上亮さん。
舗装路や芝生区間での体力・スピードでは敵わないだろうし、ランはもってのほかの差。
番手が自分よりも30番以上後ろということだけが唯一のアドバンテージであった。

あとは前回ステージのマキノで自分よりも先着していた7-8人は警戒。
確実に自分よりもシクロクロスが上手なのは予想できる。
でも、マイアミステージはロード勢のフィジカル押しも有利なはずなので、どこまで攻められるか。

そんな中でのレースになりそうだった。

機材はツーリングバイクのロードツアラー。
99800円のバイクをブレーキとハンドルとスプロケだけ変えた現時点では本当にお遊び自転車。
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タイヤはC3なのでまだ35Cタイヤが使用できるので、グラベル用のセンタースリック35Cを使用(MAXXIS RAZZO)。
ロードツアラー標準装備のタイヤだ。

ペダルとシューズはこの日は固定力重視でシマノを採用。

■試走

我々の走るC3カテゴリーは朝一なので、試走でガッツリやりすぎると回復前にレースが始まってしまう。

なので砂の区間はのんびり歩くことにして、それ以外で様子を確認。

うん、前日の試走動画よりも砂区間は厳しそう。
去年はほぼ全乗車できたけど、今年は無理そう。
これ、結構厳しいんじゃね?

特に朝一走るC3は砂も踏み固められていないので深く埋まる。割とやばい印象だった。


空気圧をチェックしながら走る。
低くすると砂区間は割と楽に行けるけれど、それ以外の芝生や舗装路区間が一気につらくなる。
どちらにしても体力が奪われるのであれば、砂区間の乗車のやりやすさは捨てた方がいい気がしてきた。

これがC1とかC2とかになれば戦い方は当然違うのだろうけれど、
C3だったら極端にうまくて強い人はそんなにいないはず。
だったら割り切っちゃった方がいい。

最終的な空気圧は、砂地を捨てて平坦勝負するため高めの前2.1Bar、後2.3Barにした。

あとは序盤に人が密集するときに詰まりそうな区間を要チェック。
最初のコーナーの砂地と、舗装路からのヘアピンコーナーでの松原の砂地に入るところは結構詰まりそうな印象。
ここは状況に応じて乗降をサクッと切り替えるようにした。

本番に向けてエネルギー補給。30分のレースでは要らないかもしれないけれど、
今回はとにかく昇格を目指してロードレースの時と同じものを摂取。
パワーエイドとウィンゾーンだ。



持続エネルギーとマグネシウム含んだエネルギーで準備する。

■いざ本番

ゼッケンは17番。
コールアップで並んだ位置は2列目の右端。
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左側と異なり舗装路ではなく芝生になる。

長い直線なのでスタートダッシュでミスしない限りは最前じゃなくともほぼ前列になれる自信はあった。

合図と共にスタート!全員が駆け抜ける。
最初のコーナーに入るまでにほぼ2列目を維持。予定通り。
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そして渋滞しそうな最初のコーナーは深い砂地。数人が乗車して超えようとしているが遅い。
このまま乗車すると渋滞することはすぐに分かったので、体力を使ってでも降車してダッシュすることにした。

作戦は成功。何とか乗車してクリアしようとする人を横目にスルスルと前に出ることができた。
3-4人の小人数パックになり、前方には7人ほど。

とりあえず先頭は目視できる範囲にいるので、1周目は落ち着いて過ごして体力を回復させる。
芝の区間はラクをして休み、舗装路はほどほどにスピードを上げる。
砂の区間は押して無理せず、転ばないようにだけ気を付けてとにかく走る。
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1周目を終えて先頭とは20秒差の4位、2周目を終えた段階で15秒差の3位につけた。前の2人とは徐々に縮まってきている。
3周目の芝区間に入るところで、10秒ほど後方にマグロさんの姿が見える。
そして砂区間はマグロさんのランがやっぱり速い。
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これはやばい!!!

もしこのまま誰も抜くことができずマグロさんに負けると4位。昇格はできない。
ここからは必死。


とは言え他のみんなも体力は消耗しており、となれば砂以外の区間で温存している自分の方が有利なはず…!!!
必死に走ること1周。最終周回は先頭と4秒差で2位で通過する。

あと少し…!!!

芝区間と舗装路は全力疾走。
徐々に迫るマグロさん。

舗装路からヘアピンカーブで砂地に落ちる区間でマグロさんが大きく遅れたのを確認。
転んだか…?

今のうちに…と必死に逃げる。
気が付けばいつの間にか先頭に立っていた。

砂で苦しむ周回遅れのマスターズカテゴリの人を抜き、最後の砂浜区間に入る。
ちらっと後ろを見た瞬間、マグロさんは再びすぐ近くまで迫っている。ランがはええ…。

波打ち際を必死に乗車。何とか差を広げようとするも、最後の区間は自分の実力では降車するしかない。
自転車が重いので少し持ち上げる程度でラン…あと100mほどだ…。

そこへ


ザッザッザッ…!!
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軽快に走るマグロさん。
あっという間に追い抜かれる。
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そして差は見る見るうちに広がっていく。


完全に心が折られた。
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2位であれば本来目標達成で喜ぶはずなんだけれど、その気力なし。

2秒差でゴール。
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ああ、やっぱりマグロさんは強かったよ。。。



ゴール後、「お疲れ様でした!さすが速かったです…!!!」と声をかけると、

「僕、結局何位でゴールしたんですか?」


いや、あなた完全優勝ですがなwwww




とまあ、悔しい負け方ではあったものの、マイアミでの昇格という目標は達成。
次戦からはC2で戦います!皆さんよろしくお願いします!
(32Cのタイヤ買わなきゃ)


データは、ガーミンは家に忘れたしオンボードカメラは3分しか録画されてなかったので何もなし!

ちぇー。

■その他

シクロクロスがやっぱり楽しいなって思うのは、ロードバイクとは違った非日常のフィールドを走ることができるアドベンチャー感とスリル。
あとは、レース自体が一つのイベントとしてすごく楽しい。

ロードレースだと目の前を一瞬で過ぎ去るあの迫力とスピード感もいいんだけれど、
応援する側としてはどこにいるのかわからないし観れるのは一瞬だしなかなか姿が見えないしということもある。
対してシクロクロスは30分~1時間という凝縮された時間の中で目の前を何度も通過するし、通過の際の速度域も遅い。
応援しがいがあるし、見ている方も楽しい。
他にも関西シクロクロスだと子供のクラスもあり、参加という面でもファミリーでも楽しむことができる。

そういった意味でいい競技だなと思う今日この頃。

今回も少しアウトドアな感じで仲間たちと交流でき、楽しかった。
どこまでも本気、ではなくほどほどにというレベルではあるけれど、今後も続けていきたいなとは思う。

写真はりっつさん(@rits7373)とようかんさん(@youkan_0045)。ありがとうございます。